メロスは困惑した

必ず、かののんびり息子を外に出さなければならぬと決意した。

 

このまま出産時期がのびると今まで頑張って観ていたW杯の決勝が観れないし、なんならクリスマスも病院で過ごすことになる。

 

メロスはその日、お昼に一睡もせず階段ダッシュを20往復した。

散歩をし、豆乳を飲み、10kgもあろう柴犬を抱きかかえた。

 

眼が覚めたのは翌る日の薄明の頃である。メロスは起きてすぐ子宮が息子に外に出ろと追い立てているのを感じた。同時に、息子が暴れて反抗している様子も感じた。

いや、まだまだ大丈夫。これからすぐに本陣痛に移行してくれれば、約束の刻限までには十分間に合う。

きょうは是非とも、あの息子の可愛いお顔を見せてもらおう。

 

そのまま子宮を信じたが子宮は反抗する息子の勢いに気圧され、あたりは静まり返り、私は微睡むのであった。

 

 

 

 

 

 

おい!!!!

出てこんのかーい!!!

 

もしかして私の骨盤の大きさに対して息子さんが小顔すぎて骨盤に頭がはまらないのかなぁ、と思っている私。

確実に下に追い込んでるのにいつのまにか逆流性食道炎再発するもんね。

つまり上に上がってるんでしょ?

 

児頭骨盤不均衡という、骨盤より頭が大きい場合はさすがにお医者さんから何か言われると思うの。

お医者さんも最初は「大きくなりすぎると出産大変だよー」と焦ってたけど、最近どうでも良さそうだし。

 

まあ小顔さんが産まれる分には安産になるから良いんだけど。