消える後味

妊娠して一番不思議に思ったのは食事中に口の中に残る食べ物の後味が瞬殺でなくなることだ。

人間というものは失って初めて大切なものに気づく。

口の中に残る食べ物の余韻は食事を楽しむ上で重要な役割を果たしているのだ。

 

私の唾液に何か起こったのだろうか。

 

唾液の成分といえば消化酵素のアミラーゼが思い浮かぶ。

①唾液が含有するアミラーゼ量が多いから糖分をものすごいスピードで分解しているのだろうか?

それとも②唾液量が増えて口腔内の食品残渣を洗い流しているのか。

 

ついでに妊娠中のアミラーゼ量の変化については不明だが、ストレス値が高くなると唾液中のアミラーゼは増えるらしい。

確かにつわりのせいで私のストレス値は地味に高い。

しかし仕事中の方がストレス値は高そうである。

 

あと「よだれづわり」というものがある。妊娠中によだれの量が増加する現象である。

では②の仮設の方が正しいのかもしれない。

 

とにかく後味がないのは本当に奇妙な感覚である。

食べてるのに、食べていない感じなのだ。

味を感じるのは食べ物を口に含んでいる間だけなのだ。

よく噛んで食べろということなのだろうが、異常におなかが減っている状態でごはんを食べていることが多いため、すぐ飲み込んでしまうのだ。

そして調子乗って食べすぎると死にかけのセミに戻るのである・・・。

難しい限りである。

 

ついでに味覚も変わったのか、よく言われるスパイシーな食べ物が食べれなくなり、そしてなぜか緑茶が飲めなくなった。

 

私は緑茶ばかり飲む緑茶人間である。

カフェインレスに努めなければならないことを思えば緑茶を飲めないことは良いことではあるのかもしれないが、正直私のつわり生活で地味に心にきているのは緑茶が飲めないことである。

 

緑茶が飲めないのも悲しいが、何より緑茶がおいしいと思えないことが悲しい。

 

まあ烏龍茶がおいしいので本当にごくまれに飲んでるんですがね。

一日500ccまでは許容という根拠不明の情報を信じてまれに飲んでいる。

カフェインレス代表である麦茶もおいしくなくなったのだ。

ついでに水もおいしくない。

カルピスを作ったりパイナップルジュースを飲んだりしている。

しかし食事中にジュースを飲めない人間なのでおいしくないが水を飲んでいる。

 

その他食べ物に関しては後述する予定だが胃腸の具合が悪いため食べれないものがそこそこある。

 

苦難の多い食生活である。